【スカイマーク使え】JALやANA利用を認めない会社の経理を口説き落とす方法

「JALやANA」と「後発航空会社」の競争激化

「航空会社といえばJALかANA!」という時代はとうに過ぎ去り、いわゆる新規参入した後発航空会社が増えています。
このうちピーチやバニラエアなどのLCC(ローコストキャリア)は、レジャーや訪日外国人などを対象に、サービスを最小限に抑えてコストを削減しています。
一方で、スカイマークや、ソラシドエア、エアドゥーなどの新規参入航空会社は、全国的に路線網を広げるJALやANAと異なり、特定の地域に特化した路線網の展開や、機材を中・小型機材に統一することでメンテナンス経費の削減、儲かる路線のみに限定することで、安価な値段を実現しています。基本的なサービスは大手と遜色がないため、ビジネス需要も狙っています。

出張で最安航空会社を使わなきゃいけない圧力

こっから先はは自分で航空券を購入して後で経理に精算してもらうケースです。
そんな時経理からは「JAL?スカイマークは同じ時間帯でもっと安いからこっちを使えばいいじゃない」といってJALやANAを使えないケースも。

「定時運行」と「安全性」は禁句

大手2社は、なんとなく安心感がありますよね。ただそれを前面に押し出すのは得策ではありません。
なにしろgoogleで「定時運航」と検索するとトップに出てくるのが「スカイマークが2017年に定時運行率日本一を達成」というニュースです。

確かに年度ごとに比べれば、ANAやJALのほうが良好な年ももちろんありますが、せいぜい数パーセントの違いです。「JALやANAのほうが定時運行していて安心とはとてもいいにくいです。」
安全性も同じです。スカイマークやソラシドエアは、墜落事故で死傷者は出していません。
死者の絶対数でいえば、歴史や運行本数からJALとANAが圧倒的に多いです。確かに「小さなインシデントはスカイマークのほうが多い!」とか細かいデータを探せばいろいろ出てくるでしょうが、政府専用機のチャーター先のプレゼンでもなければ意味がないデータですね。社長とかの大幹部ならともかく、一般社員の場合は、あまり影響しない項目なんですよね。
そういった意味では、具体的かつ客観的にJALやANAのほうが有利なデータを示す必要があります。
したがって一番いいのは、JALやANAのほうが新規参入航空会社よりも安い運賃だと説明すること。

変更可能運賃で最も安価なのは「ビジネスきっぷ」

レジャーではめったに利用することがない普通運賃。ビジネスではとても需要が大きいですよね。アポイントがリスケされたり、打合せが長引いて予定の飛行機に乗れないなど、不測の事態が生じるからです。

ビジネス需要を見越して、新規参入航空会社は、多くの場合、同一の時間帯の普通運賃で大手2社よりも数100円ほど安い値段設定をしています。もし経理のルール等で最も安い航空会社を利用することが定められている場合、JALやANAのマイルを貯めたかったり、上級会員資格でラウンジを利用したりしてくても、会社のルールに従って新規参入航空会社を利用せざるを得ないケースも発生してしまうのです。

しかし、ちょっとしたテクニックでこれを回避できるケースがあります。
それは「普通運賃」で比較するのではなく、「直前まで変更可能で最も安い運賃」を比較して最も安いチケットを購入するのです。

例えば羽田-熊本で比較します。
まず、普通運賃で比較します。ソラシドエアは片道普通運賃で34,790円です。

JALは普通運賃で41390円です。6000円以上高いので普通ならソラシドエアを使うべきと言われても仕方ないでしょう。
次に直前まで変更可能で最も安い運賃で比較します。
ソラシドエアはビジネスきっぷや往復切符がありませんので、普通運賃の34,790円が最安です。一方で、JALは変更可能な運賃で「ビジネスきっぷ」があり34,740円と50円安価です。(さらに安い特便割引1は変更不可運賃ですし、ソラシドの特割より高い。)


たった50円ですが、「もっとも安いチケットを購入する」という経理のルールにのっとっているので何にも問題がありません。ちなみにJALビジネスきっぷに対抗する運賃はソラシドカード割EXですが、さすがにソラシドカードを持ってる人は少ないでしょうから買えないといえば、納得してくれるでしょう。

このように普通運賃同士で比べず、ビジネスきっぷの運賃と比較してみると、安価な運賃設定がなされているケースがあるんですよね。

また条件である「JALカード」や「ANAカード」を所有しているということについては、年に1度以上JALやANAに搭乗する機会があるならぜひ発行しておくことをお勧めします。
おすすめのカードについてはこちらをご覧ください。

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初便or最終便じゃなきゃ間に合わないという理由。

残念ながらビジネスきっぷで比べてもJALやANAのほうが値段が高いケースがあります。その場合は、「値段が高くてもJALやANAでなくてはいけない理由」を探す必要があります。簡単なのは、「ANAのほうが始発が速い」とか「JALは最終便が遅い」という理由。

JALやANAの始発便が路線の中で最も早ければ「出張先で朝から会議なので少しでも早くいかなくてはいけない」という理由で、始発便に乗らなくてはいけないスケジュールを組みましょう。たった5分しか違わなくても、朝一番のミーティングに間に合えばキーマンに挨拶できるとか何か理由を作れるはず。

例えば羽田-新千歳間です。

航空会社 羽田発 新千歳着
ANA 6:15 7:45
JAL 6:20 7:55
スカイマーク 6:45 8:20
エアドゥ 6:50 8:20

時刻表からは、ANAJAL8時より前に新千歳に到着できます。札幌市内で9時から打合せがあれば(あると言えば)、移動時間も考えるとANAかJALを使うしかないという説明が可能です。スカイマークやエアドゥーは、8時20分に空港着です。9時の札幌市内の打合せや商談には間に合いません。

同じく最終便の場合も同じです。ギリギリまでミーティングをするので最終便じゃないと間に合わないというスケジュールを組みましょう。さすがの経理も、経費削減のために先方とのアポイント時間を調整しろとまでは言わないでしょう。

航空会社 羽田発 新千歳着
スカイマーク 21:00 22:40
エアドゥ 21:00 22:40
ANA 21:15 23:00
JAL 21:15 23:00
ANA 21:45 23:30

20時まで打合せがあるor延びる可能性があるとしておけば、少しでも遅い最終便に乗るために、ANAやJALに乗るという理由は十分につくはずです。
(実際に打合せをするかなんて経理は関知しないはずです。)

しかし、新規参入の航空会社は、これを意識してか大手2社よりも早い始発設定や最終便設定をしているケースもあります。またコードシェア便等で同じ時間設定されている場合は、この手が使えないケースもあります。

さらに希望時間が、中途半端な時間だと難しいかも
8時 スカイマーク
9時 JAL
10時 ソラシドエア
という時刻表の場合はJALに乗る理由はなかなか難しいですよね。

ソラシドやスカイマークはJALやANAに劣るのか?

ビジネスきっぷとの比較や、時刻表を駆使してJALかANAに搭乗することを検討しましたが、そもそもソラシドエアやスカイマーク、エアドゥー、スターフライヤーなどは、JALやANAの大手航空会社と比べて劣っているのでしょうか?


基本的に搭乗までは大きく違いません。搭乗までは大手も後発組だって同じ空港です。また搭乗する機体も同じボーイング製。安全性も設備も大きく違いはありません。
そう、実際に後発組も大手2社も飛行機で目的に到着するという点では全くどちらも問題ないのです。

そんな中あえて異なるポイントは何でしょうか?
それは3つ。使いやすいマイレージシステムと上級会員システム、上級クラス座席の設定です。

マイレージシステムは、飛行機に搭乗するとマイレージが貯まり、貯まったマイレージは電子マネーや特典航空券への交換ができるというものです。
JALやANAは日本各地のフライトでためられるうえ、ハワイなど海外旅行に使える特典航空券と交換ができるところがポイントです。
後発の航空会社でも同様のシステムはあるのですが、ソラシドエアの場合は、九州にしか路線がないため、北海道や大阪へのフライトでは貯めることができません。また、ポイントをためた場合でも国内線にしか交換できず、海外旅行の特典航空券とは引き換えできないなど使い勝手が今一つです。

さらにJALやANAは自社便に搭乗するとマイレージとは別にポイントが貯まります。(JALはFOP、ANAはPP)。このフライトポイントが一定以上になると、上級会員の資格が付与されさらに高いサービスを受けられる制度を設けています。
具体的には前方座席の指定が可能になったり、空港で専用の窓口を利用できたりするようになるのです。この上級会員になるために、用事がないのに何度も飛行機に搭乗したりする人もいるほどです。
さらに、上級会員になると航空会社のラウンジが利用でき、搭乗直前までゆっくりとくつろぐこともできます。一般的には、空港では窮屈なカードラウンジが、搭乗直前の待合椅子で座って過ごす人が多いと思いますが、航空会社のラウンジはアルコールやスナックなども提供されるため、とても快適に待ち時間を過ごすことができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

知られざる航空会社の上級会員の世界

2018年3月24日

ただし、当日の搭乗便のチケットが必要。JALの上級会員であっても、当日スカイマークに搭乗する場合は利用できないのです。
この辺があえて大手を選ぶ理由ですね。逆に大手は、自社便を選んでもらえるようこういった顧客の囲い込み戦略を行っているのです。

また、JALとANAは上級クラス座席シートを設けています。JALはファーストクラス、クラスJ、普通席の3クラス、ANAはプレミアムシートと普通席の2クラス構成です。


大手2社以外は足元が広いシートなどはあっても、上級クラスの設定はありません。
会社の役員などを連れていくときは、上級クラスシートがあると役員をそちらに座ってもらえばゆっくり自分の時間を過ごすことができますね。

後発組が優れたところは?

なんとなくJALやANAがいいと思いがちですが、後発組も決して悪くありません。いや、それどころか後発組が故に優れたポイントも多くあるのです。

・コンパクトな機体が多く搭乗や降機が素早くできる。
・ステイタスがないユーザーも冷遇されない
・運賃が安い
ということ。

まず、コンパクトな機体が多く搭乗や降機が素早くできること。
多くの後発航空会社では、ボーイング737を採用しています。ボーイング737型機は真ん中に通路があって左右に3列ずつの座席が並ぶ3-3の配置です。
そのため搭乗客も多くなく、スムーズな条項が可能です。

そしてステイタスがないユーザーも冷遇されないのです。
スカイマークやソラシドエアなどの後発組ですが、実はエコノミークラスに搭乗するにはメリットが大きいです。通常、JALやANAでは上級会員に優先的にサービスを提供する代わりに、ステイタスを持っていない一般ユーザーは搭乗を後回しにされたり、前方座席が指定できなかったりされます。ステイタスによる優遇は、相対的なものでその分一般ユーザーが冷遇されるのです。
一方でスカイマークやソラシドなどの後発組では、基本的に搭乗客はみな平等に扱われます。そのため、ステイタスを持っていない人にとっては、どうせラウンジや優先搭乗が利用できないのであれば、後発の新規参入エアラインに搭乗したほうが冷遇されないというメリットを受けることができるのです。

さらに運賃が安いもの魅力的です。特に事前割引運賃以外にも直前に安い運賃で販売されることもあります。また航空会社のラウンジは利用できないものの、最近カードラウンジもものすごくパワーアップしていて、特に羽田空港のカードラウンジはアルコールの有無を除けば航空会社のラウンジと遜色ない魅力ですよ。

カードラウンジ vs航空会社ラウンジの対決は意外な結末を迎えました!

2018年4月24日

まとめ ステイタスの有無でおすすめ航空会社が変わる

JALやANAのステイタスがあるならラウンジが利用できたり専用の搭乗窓口が利用できたり、預入荷物にプライオリティタグが付いたりと、絶対に上級会員資格の航空会社を選ぶべきです。
一方でステイタスがなければ、実は大手2社を選ぶ理由はほとんどありません。マイルをためるといっても、出張で数回乗った程度ではハワイはおろか日本国内の近場ですら特典航空券に替えるほどたまらないからです。

特にスターフライヤーは座席も広くて快適だったり、ソラシドエアは九州特産のあごだしスープが提供されたりと会社独自の魅力や地域性も出ていてとても楽しめます。
大手のほうが・・・とは言わず、ぜひ一度体験いただくことをお勧めします。

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