知られざる航空会社の上級会員の世界

ちゅうすけ
テレビでジャニーズが飛行機や空港で特別待遇されてるって見たんだけど、俺様も特別扱いされたいよ~!

ネズ子
だったらビジネスクラスに搭乗するか、航空会社の上級会員になるといいわ

トランプ大統領や安部総理大臣は、政府専用機で移動したり、アラブの大富豪はプライベートジェット機を所有する人もいるけれど、リッチマンやビジネスマンの大半は民間の旅客機で移動しますよね。

そんなリッチマンのためにあるのが「ファーストクラス」や「ビジネスクラス」です。

日本からニューヨークまで12時間の旅は、格安航空券では10万円程度で行けることもありますが、ビジネスクラスともなると30万円近く、そしてファーストクラスに至っては200万円以上と目玉が飛び出る値段です。

これだけ値段が高いのは、座席が立派というだけではありません。

ファーストクラスやビジネスクラスに搭乗する場合、待ち時間がほぼない専用カウンターを利用することができるなど、待ち時間が著しく短縮されます。

さらに、航空会社が用意するラウンジを利用することができ、シャンパンやオードブルなど、おいしい食事やアルコールが楽しめ、待ち時間自体も楽しめるようになっているのです。

さて、このサービスは、ファーストクラスやビジネスクラスの搭乗客に加えて、頻繁に航空会社を利用する上顧客も受けることができます。

通常、企業のエグゼクティブたちは、出張をしている間にいつの間にか、上級会員になるケースが多いのです。ただ、どのような顧客が上級会員として扱われるかは、ほとんどの航空会社では公開されています。

そして、その条件をクリアすると、だれでも航空会社の上級会員としての扱いを受けることができるのです。

上級会員になると、搭乗前から搭乗後まで一般の顧客では受けられない様々なサービスを受けることができます。

さらに、そのハードルは案外低め。

今日は、JALの場合はJGCANAの場合はSFCなどと言われる航空会社の上級会員について、世界中の航空会社が採用している優遇策等をしっかりと紹介します。

上級会員制度を航空会社が設ける理由

航空会社は自社便を利用してもらうために、様々な制度を設けています。その1つがマイル。搭乗距離に応じて、マイルが貯まり、一定数以上マイルが貯まると特典航空券がもらえるという仕組みは、多くの航空会社で採用されています。

航空会社の囲い込み戦略のために設けられている、もう一つの制度が、「上級会員」という仕組みです。

これは、一定以上の条件(搭乗回数だったり、フライトポイントだったり)をクリアすると、「シルバー」や「ゴールド」などのランクが与えられます。

そして、そのランクに従って、通常なら利用できないエコノミークラスの利用でも、ビジネスクラス用ラウンジが利用できたり、優先的な座席指定、キャンセル待ちの優遇など、様々なサービスを受けることができるのです。

そして、顧客は、この上級会員というランクを得ることを目的として、同一の航空会社に乗り続けるとともに、上級会員資格が得られれば、そのサービスを享受するために、同一の航空会社に乗り続けてくれるという仕組みです。

なお、このサービスは原則として、上級会員資格を持つ航空会社に搭乗する時のみ有効です。

例えば、ANAの上級会員になるとANAラウンジを利用することができます。ただ、ラウンジに入室する際には、ランクが掲載された会員証と、当日のANAの搭乗券が必要です。

そう、ANAの上級会員だとしても、JALに搭乗する場合はANAのラウンジは利用できません。もちろんANAの上級会員資格では、JALのラウンジに入室できません。

JALもANAも安全性とかサービスはほとんど同じ。そしたらラウンジが使えるANAにしますよね。そう、こうして同一の航空会社に囲い込まれてしまうのです。それがANAやJALの戦略です。

特に最近隆盛のLCC(ローコストキャリア)は、この上級会員という制度は基本的にはありません。ビジネス用途のお客さんは、どうせ会社のお金だから、多少高くてもマイルが貯まったり、上級会員のメリットを受けられるJALやANAなどのフルサービスキャリアに乗ってくれるということなんですよね。

上級会員が受けられる優遇とは?

それでは、実際に上級会員が受けられる優遇はどんなものがあるでしょうか?

代表的なものとしては、

・ラウンジの利用

・専用チェックインカウンター

・手荷物預け入れ量の緩和

・専用保安検査

・優先搭乗

などです。

順番に説明しましょう。

 

上級会員が利用できるラウンジサービス

上級会員のメリットとして一番に挙げられることが多いのがこのラウンジの利用です。

無償で食べ物やアルコールがいただける空間です。

それだけだったら「ただの空港レストラン」と思われがちですが、空港内で特徴的なのがいくつか。

・制限区域(保安検査通過後)にあるため、飛行機への搭乗ギリギリまでくつろげる。

・飛行機の搭乗状況等もアナウンスしてくれるため、遅延してもラウンジ内で待っていられる。

・キッズスペースやキッズゾーンがあり、子連れにも安心

・食事をラウンジで食べることで、搭乗後は機内食を食べずにすぐに寝られる。

国内線は軽食とビールというケースも多いのですが、国際線ではファミレス並みの食事ができます。

登場直前までゆっくりと滞在できるというのは、空港への航空会社による設置ならではのメリットなんですよね。

専用チェックインカウンター

日本の国内線ではスマホをかざせばすぐ通過できるシステムがありますが、海外では窓口に並んでチケットを引き換えてから、搭乗するため、基本的には全て窓口で一度手続きを行う必要があります。

これが専用窓口やカウンターを利用できることとなります。そしてその専用カウンターはほぼ待ち時間がありません。

そのため、並ぶのですが、とにかく時間がかかるケースが多いです。

たいていの国では、日本よりものんびりと作業をして、さらにお客さんもカウンターでスタッフとバトルしたりです。

特に移民のお国帰りなど、荷物もたくさんで、目の前で詰め替えが始まったりします。

混雑すると日本ではすぐにカウンターを開けて対応してくれますが、海外ではそんな親切は行われません。

どんなにカウンターが混雑していようが、隣のスタッフは大あくび。挙句手続きが遅れた場合も保証がないなんてことも。

海外専用チェックインカウンターが利用できると、ストレスは圧倒的になくなりますよね。

手荷物預け入れ量の緩和

海外旅行での「あるある」の1つに、スーツケースに詰め込みすぎて重量オーバーして急いで別のスーツケースに詰め替えた。なんてことないですか?通常22kgまでの手荷物預け入れですが、海外旅行用の大型のスーツケースにお土産を入れていると超過してしまうことがよくあります。そんな時にありがたいのが、手荷物預け入れ量の緩和です。

JALの場合、国際線で、一般のお客さんが、預け入れ可能な荷物は23kg×2個が上限なので最大46kg。

そしてJALの上級会員(JGC)になると、32kg×3個までと大幅に上限が緩和されます。

https://www.jal.co.jp/inter/baggage/checked/

ただ一般会員の23kg×2個でもスーツケースにお土産とすると、商売をやってるとか、趣味で大量に買い付けに行ったとかを除き、ほとんどの場合は問題ないはず。

しかし私は過去に何度もこの上限を超えてしまい、空港でスーツケースを広げて重さを平準化させるという恥ずかしい行為をしたことがあります。

その原因は、大きなスーツケース。6泊7日等の長期休暇で旅行をすると、当然荷物が増えていきます。

そして三辺の和は203cmまでの規定中で最大級のスーツケースを持っていき、お土産やらなんやらを詰め込むと、あっという間に23kgを超えてしまうんです。

特に免税の範囲内でもビールやワインなどを持ち帰ろうした時に発生しがち。それ以降は、スーツケース内の荷物の重さを平準化しようとする僕と、なるべく重たいものは僕に持たせようとする妻のせめぎあいで、23kgギリギリまで僕という状態が続いていました。ただ、特に荷物が増える海外発はカウンターのチェックがシビアですよね。

JGC会員を取ってからは、そんな心配もなくなり、安心して妻は重たい荷物を最大級のスーツケースに詰め込みまくっています。

専用保安検査

海外の空港で長時間の待ち時間となるのが保安検査。上級会員だと保安検査も優先的に受けられるケースが多いです。

ただ、「ラウンジ・チェックインカウンター・手荷物・優先搭乗」はいずれも航空会社のサービスです。

保安検査だけは、空港や警備会社が行っているもので、運用が厳格です。特に「同行者」の扱いがシビアなケースが多い。

家族3人の場合も、「全員が上級会員じゃなくては駄目だ」という人もいれば「誰か一人でも上級会員ならOK」とか、空港によってルールが様々です。

成田空港の国際線でも「JALの上級会員(JGC会員)の私が、キャセイパシフィック航空を利用する」際に専用保安検査が利用できるか確認したところ、JAL利用でなくては不可とのことでした。

こちらは「使えたらラッキー」くらいの気持ちの方がいいかもしれませんね♪

 

優先搭乗

航空機に乗る際に優先的に機内に入れてくれるサービスです。これは人によってかなり好みが分かれるサービス。

「なるべく早めに入りたい」という人もいれば、「ギリギリまで広い待合室で過ごしたい」という人まで。

最も役立つのは搭乗機までバスで移動する時。最初だと確実にすわれます。

なお、日本では、最初に上級会員を優先搭乗させて、あとから一般のお客さんを搭乗させるという運用が多いです。上級会員が優先搭乗に乗り遅れると、一般のお客さんと一緒の列で待たなくてはならない。

海外だと、優先搭乗が終わった後に上級会員が搭乗口に来た場合、一度一般のお客さんを止めて横入りさせてくれる運用が多いです。中々快適ですよ。

ちなみに高齢者や乳児連れのお客さんは、「上級会員の優先搭乗」よりも先に機内に案内してくれます。これは「事前改札」という制度で優先搭乗とは異なりますので、ご注意ください。

預け入れ荷物の優先取扱い

無事に飛行機が目的地について一安心。さて、荷物をピックアップして町中に行くか、となった時にありがたいのが荷物の優先取扱いです。

これは、上級会員の荷物は「プライオリティタグ」がつけられ、最後に荷物が出てくるターンテーブルで優先的に荷物が出てきます。

特にシャトルバスを利用する場合や、レンタカー送迎を利用する場合、目的地への到着後に速やかに行動に移せることは相当なアドバンテージになります。

旅先での時間の有効活用や、帰国後の一刻も早く自宅に戻るなど、地味ですがめちゃくちゃ有用な優遇サービスの一つです。 

まとめ

これらのサービスは、LCC(ローコストキャリア)を除き、基本的に世界中の航空会社でほぼ同様の制度として採用されています。

基本的にこれらは全てビジネスクラスやファーストクラス向けのサービスです。例外的に上級会員はエコノミークラスの利用でも上記サービスを受けられるようになります。

これまで、空港について搭乗手続きで20分待たされ、保安検査で20分待たされ、搭乗開始までロビーで30分待たされ、機内に入るまで待たされ、預け入れ荷物が出てくるまで待たされ、基本的には空港って待たされまくりなんですよね。

ところが、上級会員となると、搭乗手続きも、保安検査も一瞬で終わり、搭乗開始まではラウンジでまったり。そして早めに機内に入ってぐっすりして、降機後はすぐに荷物をピックアップして目的にGO!ということで、旅の過ごし方が著しく変わります。

しかも、このサービスは、1つの航空会社で取得すると、同じアライアンスであれば世界中の航空会社で利用できるんです。

さらに、通常、何十回も搭乗したり、長距離に高価なクラスで乗らないと、上級会員にはなれませんが、うまく「修行」することで、一般人でも簡単に、楽しみながら上級会員になることができるんです。

ネズ子
このブログではそんなコツやポイントをご紹介していくよ!

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