JALの国内線ラウンジは、サクララウンジと、ダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)の2種類があります。
国内線サクララウンジは、JGC会員と、サファイヤ以上のステイタス所持者が利用できます。ダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)は、ダイヤモンドステイタス所持者とファーストクラス利用者が利用できます。
ダイヤモンドラウンジのほうが、高いステイタスが必要な分、「なんとなく良いんだろうな~」と感覚的にはわかりますが、具体的に何が違うのか、分からない人も多いのでは?
今回比較した結論から言うと、
・ダイヤモンドラウンジは、静かで、軽食が提供される。
・サクララウンジは広くて、こども専用ラウンジを備えている。
・アルコールは両方で提供、眺めもほとんど一緒、シャワーもどちらでも利用可能。
・おしぼりが使い捨てか否か、装飾のプレミアム感とかで若干の違いが。
という程度。でももしかしたら、細かい違いが気になるかもしれない。
今日は羽田空港や福岡空港等の主要空港を利用した際に分かったサクララウンジとDPラウンジを徹底比較した違いを報告しますね!
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そもそもラウンジとは?
そもそも空港におけるラウンジは、飛行機への搭乗を待つ専用の待合スペースです。
カード会社が、ゴールド会員向けに共同で設けている「カードラウンジ」と、JALやANAが自社のフライト利用者向けに設けている「航空会社ラウンジ」があります。
一般的に、航空会社ラウンジは自社の上級会員向けサービスとして提供しているため、アルコールを無料で提供したりとカードラウンジよりもサービスレベルが高いです。また、航空会社が直に設置しているので、自社便のゲート付近に位置しており、搭乗便の遅延のアナウンスがあったり、ラウンジ内のカウンターや機器で座席変更の手続きなどができたりとても便利です。
そのため、ラウンジの利用を目的として上級会員になるため航空機にたくさん搭乗する、いわゆる修行僧と呼ばれる人まで出るくらいです。
国際線ともなると、航空会社ラウンジでは、アルコールなどの飲み物とともに、カレーライスやサラダビュッフェ、ご飯と明太子とお味噌汁など、本格的な食事がとれるようになっています。
一方で、同じ航空会社ラウンジでも国内線では、アルコールは提供されるものの、カレーライスなどの食事は提供されません。
提供されるサービスは、ビジネスクラス相当のラウンジであるサクララウンジと、ファーストクラス相当のサービスが提供されるダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)で異なります。
JALの2つのラウンジ、「サクララウンジ」と「DPラウンジ」
国内線のサクララウンジは、JGC会員およびサファイヤ以上のステイタス所持者が利用できます。ダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)は、ダイヤモンドステイタス所持者とファーストクラス利用者が利用できます。
ダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)を利用できる人は、サクララウンジも利用できます。どちらも利用できる人はどっちを利用するのが良いでしょうか?
いろいろな観点から検討してみます。
食事は「カレーパンとおにぎり」で圧倒的にDPラウンジの勝利!
ダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)とサクララウンジの最もわかりやすく特徴的な違いがコレ。
サクララウンジでは、アルコールは提供していますが、軽食は提供していません。食べられるものと言えば、「あられミックス」と「飴ちゃん」くらい。
DPラウンジでは、軽食が提供されます。
具体的には、「メゾンカイザーのパン」と「スープ」、「おにぎりとお味噌汁」などがあります。
また、地方のDPラウンジでは名産物なんかも提供されます。(例:福岡のクロワッサンなど)
どうでもいい「味噌汁」の話題
ダイヤモンドラウンジの軽食の中で人気があるのが「お味噌汁」です
「え~、全然具が入ってなくっておいしくなかったよ~」という人もいるかもしれません。
実はDPラウンジのお味噌汁は、ネギや油揚げなど、上層部に浮きやすい具しか入っていません。補充直後は具だくさんでとっても美味しいのですが、皆さん、上層部の具に狙いをつけてよそうため、あっという間に具がなくなって「具なし味噌汁」になってしまいます。具の補充直後には行列ができるのですが、すぐに具がなくなって行列も途絶えるのが常の姿です。ワカメとか沈む具も入れればいいのにと思ってしまいます。
お握りやパンも美味しいけど、食べすぎ注意
一方、おにぎりやパンは、安定した美味しさで人気があります。思わず持ち帰っちゃう人もいるほど。もちろん持ち帰りは禁止です。場合によっては窃盗です。お握りの具や味付けは「鮭」や「出汁味」など、コンビニでいえば最廉価ライン。おにぎり100円セールの時に売れ残ってるやつですね。
なお、ファーストクラスに乗るなら、機内食が出るので、食べる必要はありません。ただ、カレーパンだけは別。国際線のサクララウンジで出されるカレーを参考に作ったカレーパンは、いろんなメディアで露出することも多いです。
また、提供が11:30以降の時間限定のため、タイミングが合う時には、1度は話のネタに食べることをお勧めします。15分~30分毎くらいで補充されるので、出来立て熱々だとさらにおいしいんですよね。
消えたSOY-JOYやソルマック、次はお握りも危ない?
以前だとDPラウンジには、SOY-JOYやソルマックなどが置いてあることがありました。そのほか、使い捨てのホットアイマスクなどちょっとしたアメニティもありました。残念ながら私が見る限りでもカバンに入れて持ち帰りをする人が多かったようで、ちょっとしたおまけ的な楽しみが最近ではほとんどなくなりました。
持ち帰りは下手すると窃盗で犯罪です。高いステイタスを持つ人のはずなのに、ほんとに恥ずかしい。そんなことでどんどんサービスが悪化しているのは本当に残念です。
今は個包装のお握りですが、持ち帰りが増えるようだと、包装せずにトングで提供されるように代わるかもしれません。衛生的にもそうなってほしくないですよね。
ドリンクは定番ビールが飲めるサクララウンジのほうが好き!
アルコール飲料も、DPラウンジが充実しています。
サクララウンジでは、オレンジジュースやリンゴジュース、トマトジュースなどが用意されていますが、DPラウンジでは、それらに加え、キュウイジュースなども提供されます。
ビールでいえば、サクララウンジは、「スーパードライ」「一番搾り」「黒ラベル」「モルツ」などの定番商品。DPラウンジでは、「プレミアムモルツ」「ヱビス」「熟撰」と言ったプレミアムビールのみの。これ賛否両論ですよね。プレミアムビールは苦みも強くしっかりした味わいで、食事と楽しむのはとても良いのですが、柿ピーとともに、楽しむ程度なら、定番の軽い味わいを楽しみたい人も多いのでは?
少なくとも「アサヒ熟撰」よりも「スーパードライ」のほうが好きな人も多いですよね。
ということで、私ならば、サクララウンジの定番ビールに軍配を上げます。
飲むだけなら、サクララウンジでも十分に快適です。
サクララウンジにしかない「こどもラウンジ」
食事はDPラウンジにしかありませんが、サクララウンジにしかないものは何でしょうか?
それは「広い空間」と「こどもラウンジ」の存在です。
サクララウンジは収容人数も多く、広々としており明るい雰囲気。少しおしゃべりの声なども聞こえます。さらに、サクラウンジの一番奥に設置してある「こどもラウンジ」は、子供専用のプレイルーム。サクララウンジのジュースを持ち込めますし、飛行機が見える絶好のロケーション。そして、ドアで隔離されているため、多少のおしゃべりもオッケーな子連れにはうれしい空間です。
中はクッションフロアや、空港を題材として絵本など、子供が喜んで時間をつぶせる空間です。
DPラウンジにはこういった空間はありません。そもそもDPラウンジ自体がサクララウンジよりもひっそりとした静まり返った空間です。少人数や仕事に集中しやすいのはDPラウンジ、子供連れならば圧倒的にサクララウンジ一択でしょう。
シャワーはサクララウンジとDPラウンジ共用
ANAラウンジ(JALサクララウンジ相当)と、ANAスイートラウンジ(JALダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)相当)の違いとして、ANAスイートラウンジにのみシャワー室があるということが挙げられます。
JALのラウンジにも当然シャワールームは用意されています。JALラウンジのシャワールームは全部で5室。アメニティも取りそろっていますので、とても便利です。
しかし、JALの場合は、ANAと異なり、シャワールームがサクララウンジとDPラウンジの共用です。したがって、サクララウンジの利用者もシャワールームを利用することができます。利用方法は、受付でシャワーを使いたい旨申し出るだけ。空いていてすぐに使うならカードキーが渡されます。もし、満室だったり、後ほど使いたい場合は、予約して再訪する仕組み。
シャワー室はどこも十分な広さ。一番奥は一際広い部屋です。子供と一緒にシャワーを浴びるなどという時でも、十分な広さなのでとても便利です。受付でいえば、広い部屋を利用できます。
ということで、シャワールーム利用については、サクララウンジとDPラウンジの違いはありません。
JALラウンジはどちらも眺めがばっちりです!
ラウンジで楽しみたいのが、窓からの眺め。
羽田空港でいうと、ANAの場合は、2FがANAラウンジ、3FがANAスイートラウンジとなっており、2階のANAラウンジからは飛行機がほとんど見えません。
それに対して、JALのラウンジは同じフロアで場所違いなだけ。なので、眺める角度は異なれど、サクララウンジでも十分に飛行機を見ることができます。
子連れだと特にうれしいですよね。大人でもサクララウンジでも、インスタ映えするこんな写真が撮れるのでサクララウンジでも十分オッケーです。
布製おしぼりのDPラウンジ
DPラウンジには、専用の保温庫であっためられている「布製のおしぼり」が入っており、気持ちよく手を拭いたりできます。サクララウンジは「使い捨ておしぼり」です。一般的には布製のおしぼりのほうが好まれますよね。
印象的な松のオブジェがDPラウンジの象徴
DPラウンジの入り口には大きな松のオブジェが鎮座しています。サクララウンジの同じ場所を見てみると・・・・・ありません。
重厚な雰囲気を醸し出すプレミアム感は、DPラウンジの圧勝です。
無料のマッサージチェアがあるDPラウンジ!
だんだんどうでもよくなってきましたか?それでも次に行きます!DPラウンジの一番奥には無料のマッサージチェアがあります。やや暗がりの部屋に置かれた革張りのマッサージチェアはプレミアム感たっぷりで、リラックスできる最高の空間。これもDPラウンジの圧勝です!!
おつまみは同じだけどDPラウンジのほうが質が高い理由
おつまみはDPラウンジもサクララウンジも同じです。柿ピーをベースに、米菓子などを加えたミックスおかき。ただし、ミックスおかきが大皿で提供されているため、柿ピーを避けて米菓子を中心にとっていく人がとても多く、頻繁に米菓子を補充しています。ただ、補充の頻度が、給仕するスタッフの人数が手厚いDPラウンジのほうが頻繁です。
そのため、補充が手薄いサクララウンジのおつまみは、柿ピーだらけ。頻繁な補充のDPラウンジは、米菓子の割合が高めでミックスおかきの体裁を保っています。
サクララウンジとダイヤモンドプレミアラウンジ(DPラウンジ)を利用するには
さて、サクララウンジとダイヤモンドプレミアラウンジを利用するにはどうすればよいでしょうか?
サクララウンジを利用するには、上級会員であるサファイヤステイタス以上に到達すること、もしくはJGC会員資格を所持している必要があります。
また、ダイヤモンドプレミアラウンジへの入室資格は、ダイヤモンド会員の有資格者もしくは、国内線ファーストクラスに搭乗する必要があります。
なお、ダイヤモンドプレミアラウンジに入室できる人は、サクララウンジへも入室できます。ので、ファーストクラスに搭乗する場合は、両方に入室し、違いを味わうことも可能です。
まとめ
「ダイヤモンド・プレミア・ラウンジ」というとめっちゃ豪華な感じはしますよね。
しかし、よくよくサクララウンジと比較してみると、実は「おにぎり・味噌汁・パン・スープ」の違いくらい。それも特にJALラウンジでしか食べられないわけではなく、おにぎり程度ならゲート付近のショップで200円もあれば購入可能ですよね。
混雑度は明らかにDPラウンジのほうが空いていて快適ですが、我慢できないほど混雑している訳ではありません。また、ビジネスマンが多い朝方などはサクララウンジのほうが空いていることもしばしば。
確かに、DPラウンジは「おしぼり」とか「松のオブジェ」とか「マッサージチェア」とか小さなところでプレミアム感を出しています。ただし、なくても何ら困ることはありません。
私個人としては、定番ビールを飲みたくて、あえてサクララウンジに行くこともあります。1人旅の時はDPラウンジで、お子さん連れの場合は、あえてサクララウンジに行くなど、うまく使い分けるといいかもしれませんね。