「ゴールドカードで入れるカードラウンジは保安検査前にあり、狭くて暗くて、飲み物も全然ダメ。航空会社のラウンジは、保安検査通過後のゲート近くにあってアルコールも・・・・」とマイナスのイメージで語られることが多いカードラウンジ。
しかし、「飛行機が見えるベストな眺望と、充実したソフトドリンク、そして到着時にも使える高い利便性」今や機能的には、十分に航空会社のラウンジを超えるカードラウンジが現れています。
これまでの常識を覆すカードラウンジと航空会社ラウンジを徹底比較してその秘密に迫ります!
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カードラウンジとは?
知らないとは幸せなもので、上級会員制度を知らない頃は、カードラウンジで十分満足していました。
しかし、初めて国際線のサクララウンジを利用した時、充実した食事メニューや、広々とした室内に感動すら覚えたものです。 すっかりラウンジの虜になった私は、国内線ラウンジもフル活用。
「いやいや、もうカードラウンジなんて使わないよ~」、と思って敬遠していたのですが、ここにきて、カードラウンジがすごいパワーアップ。
今では、カードラウンジか航空会社ラウンジかを意識して使い分けることにしています。
さらには、結構カードラウンジのお世話になることが多いんです。
従来のカードラウンジのイメージ
従来のカードラウンジは、やや暗めの室内に、ファミレスにあるようなソフトドリンクやコーヒーのベンダーマシンがあるくらい。100%オレンジジュースでもあれば満足です。
あんまり快適じゃないけれど、保安検査通過前なので、結局出発時間の30分ほど前に席を立つ。そんなイメージですよね。
実際に、国内の多くのカードラウンジはほとんどがそうです。
まぁ、無料で利用できるので仕方がないですよね。
のどが渇いたときに1,2杯ジュースを飲むくらいですもんね。
滞在できる時間はせいぜい10分~20分くらいですね。
21世紀型新生カードラウンジとは?
ところが、最近になってリニューアルオープンしたカードラウンジがすごい。
特に羽田空港に設置されている「パワーラウンジ」は、航空会社のラウンジに匹敵する利便性があります。
ポイントは4つ。電源やUSBを完備、wifi無料!、飛行機が見える眺望、そして充実したソフトドリンク。ラウンジに必要なものがすべて備わっています。そしてパワーラウンジは羽田空港の第一ターミナルと第二ターミナルにそれぞれ設置されています。JALもANAもどちらに搭乗者も利用可能です。
https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/airport_lounge/
電源・USBを完備してwifiも無料。
昔は飛行機を待つ時間に本を読んでいたものです。何時しか完全にスマホに置き換わってしまいました。そんなスマホの弱点は2つ。
有限な「電池残量」「パケット通信料」です。
モバイルバッテリーやwifiルーターの存在により、今では多少は弱点を解消することもできますが、それでも飛行機に搭乗するときは旅先のことを考えると、できる限り電源とパケットは節約したいもの。
それをわかってか、航空会社のラウンジは、とにかく電源が確保しやすいようにいたるところにコンセントを配置しています。
昔のカード会社ラウンジは、一部PCデスク用のコーナーには電源を用意していたものの、混雑していて電源確保は至難の業でした。
しかし最近の羽田空港のパワーラウンジでは、至る所に電源を設置しており、よほどの混雑でもない限りかなりの確率で電源にありつくことができます。
また、100Vの電源とUSB電源の両者を備えたところも多く、複数の人でも仲良く利用できるのです。
また、wifiも同様、パワーラウンジはもちろん、多くのラウンジでは無料のwifiを利用できるようにしています。
パワーラウンジは飛行機が見える抜群の眺望
空港では、椅子だけの待合スペースで待つだけだと苦痛な待ち時間ですが、快適な環境でだと、むしろ作業に集中できます。
空港での待ち時間で重要な要素が眺望です。目の前で、行きかう飛行機を見ながら作業をしていると、いつもとは違うクリエイティブな発想が出てきます。
飛行機が見える作業環境というと、航空会社のラウンジが第一に挙げられますが、パワーラウンジは、搭乗口の近くに位置しており、飛行機が良く見える抜群の眺望です。
屋根に邪魔をされ眺望が今一つのANAラウンジよりもよく見えるので、作業時間としてとても快適です。
充実したソフトドリンク
パワーラウンジはドリンクも充実しています。残念ながらアルコール類は有料でしか置いていません。しかし、ソフトドリンクは、ピッチャーで様々な味わいのソフトドリンクが準備されていて、どれもとてもおいしい。
修行僧ならば「ラウンジでビール」というのは定番ですが、実は国内線利用の出発時にアルコールを飲める人というのはかなり恵まれた境遇ですよね。
私自身も、仕事で飛行機に乗るとき、往路はもちろん、復路も戻りが早い時間の時にはアルコールはいただきません。
プライベートの旅行でも、旅先でレンタカーを借りたり、羽田空港まで自家用車で行ったりする場合は、往路ともにソフトドリンクで済ませます。
そうした理由から、実は「ラウンジで美味しいアルコールが飲める」よりも「ラウンジで美味しいソフトドリンクが飲める」ほうがメリットが大きい人が多いはず。
サクララウンジやANAラウンジでもトマトジュースやオレンジジュースなどをピッチャーで提供していますが、パワーラウンジならば、お酢ドリンクや青汁など、航空会社ラウンジに匹敵する美味しいソフトドリンクが用意されています。
航空会社ラウンジよりカードラウンジが勝る点と劣る点
これまでご覧いただいたように、これまで語られてきた「航空会社ラウンジの優位性」ですが、羽田空港のパワーラウンジなど、新たな形態のラウンジは、カードラウンジといえど決して勝るとも劣らない実力を備えています。そんな新時代カードラウンジと航空会社ラウンジを比較した時、カードラウンジはどのような評価になるのでしょうか?どっちがいいのか比較してみましょう。
カードラウンジの勝る点
すべてのカードラウンジが航空会社ラウンジに勝る点、それは「到着時も利用できる」ということです。
基本的に一部の国際線アライバルラウンジを除いては、航空会社のラウンジは、出発前にしか使えません。しかし意外にも到着時に利用したいというニーズはありますよね。
私自身も、「空港から待ち合わせ時間まで少し時間がある」とか「機内で行った作業の続きをもう少しだけやりたい」などなど、20分~30分程度だけでも、ラウンジを利用したいことは多々あります。スタバとかマックは、案外電源付きの席に座れないこともあるからです。
この点カードラウンジでは利用条件として、「ゴールドカードと当日の搭乗券」としており、到着時にも利用を認めているケースが多いです。ちょっとした時間調整やPC作業にはとっても便利です。
羽田空港のパラーラウンジも羽田からの搭乗前だけでなく、羽田への搭乗後もそのまま利用することができます。ただし、パワーラウンジで利用が可能なのは搭乗客と到着客の導線を分けていない第一ターミナルのみです。主にJALが利用する第一ターミナルへの到着客は搭乗口から出発待合エリアに出た後、到着専用階段を下り1階到着出口へと向かいます。そのため出発待合エリアにあるパワーラウンジを利用することができます。
一方で、ANAが利用する第二ターミナルの到着客はそのまま手荷物受取後に行き、保安エリア外へと到着出口から出ていきます。出発待合室を通らない導線になっているため、第二ターミナルではパワーラウンジは利用できません。
ただし、羽田空港では、保安検査通過前にもラウンジがあるため、そちらは利用できます。(パワーラウンジと比べると環境はやや劣りますが)
カードラウンジが劣る点
しかし、このカードラウンジは、利用条件が、ゴールドカードを所有しているという条件のため、利用客はかなり多くいます。そのため、いつ行ってもかなりの混雑です。その点航空会社らのラウンジは利用条件が厳しいということもあり、カードラウンジと比べるとかなり余裕を持った状態です。
また、混雑しており、座席配置等に余裕がないため、子連れでの利用にはあまり向きません。サクララウンジやANAラウンジはキッズスペースや、少し個室感のあるブースもあります。
一方で、カードラウンジはサクララウンジやANAラウンジよりも隣席とも近いです。ビジネスマンが熱心にパソコンを打ち込んでおり、サクララウンジやANAラウンジよりも忙しそうな雰囲気。
子連れ利用客がゆっくりしたいという場合は、航空会社ラウンジのほうが居心地いいのは間違いないです。
なお、航空会社ラウンジは、SFC会員+同行者1名の入室が可能ですが、カードラウンジは同行者の入室が有料となるケースも多いようです。事前に所有するカードの利用条件を確認することをお勧めします。
カードラウンジの利用条件は
カードラウンジは利用条件として「ゴールドカードを保有していること」です。
なお、羽田空港の国際線カードラウンジでは、所有するゴールドカードによって、利用できるラウンジが異なります。国内線ラウンジは大抵のゴールドカードは、利用の対象となりますが、一部、信販会社等では利用できない場合もありますので、ご注意ください。
ちなみに私の失敗例を1つ。私の金色のJALカードを提示したところ「利用てきません!」といわれました!
「っえ!JALカードゴールドは、DCカード発行のゴールドカードだから利用できるはずだ!」と言ったところ、「こちらのカードは、金色ではございますが、ゴールドカードではないようでして・・・・」と遠慮がちに言われました。
よくよく考えると、私のJALカードは「JAL JGCカードClub-A」。券面はゴールド色で、空港ではサクララウンジも利用できていたので、完全にゴールドカード気分で提示していたのでした。ところがClub-Aは保険が充実しているけど、ゴールドではないただのクレジットカード。ラウンジを利用していたのもJGC資格のおかげでした。すぐに気づいて完全に赤面しながらANAカードを出しましたとさ。
まとめ・地方空港はまだまだ薄暗くいラウンジが主流
カードラウンジが空港ラウンジを超えた!と言っても、それはごく一部の利用方法の場合。ほとんどのケースでは、航空会社ラウンジのほうが快適です。
そしてそれは特に地方空港では顕著です。今回紹介した羽田空港のパワーラウンジは、羽田空港ターミナルビルの運営会社の直営で力の入れ具合が違います。
地方空港でのラウンジは、まだまだ薄暗い部屋にソファや椅子がいくつか置いてあるというラウンジが多いです。
ただし、「カードラウンジ」というだけで、「いやいやなしでしょ」という時代ではありません。ソフトドリンクしか飲まない、出発ゲートがカードラウンジに近い場合などは、むしろ積極的に使い分けて利用したいところです。