修行で利用されるANAのプレミアムクラスの先行発売運賃「スーパーバリュープレミアム28」。以前は、「プレミアム旅割28」という名称で、搭乗2か月前の同日発売で、毎日2か月後のチケットが販売開始されていました。
しかし、現在は、毎年夏と春の運航ダイヤの発表と合わせた年に2回の発売となっています。
そして8月26日(日)の一斉発売では、11時にダイヤモンドステイタスから14時のカード会員向け発売まで段階的に発売されました。
そのため、「スーパーバリュープレミアム28」に関しては、ダイヤモンドステイタスの販売時間にほぼ完売。14時のカード会員向けの販売開始時間には、羽田-那覇のプレミアムクラスチケットは完売状態。
ステイタスを所持していない2019年のSFC修行僧は全滅です。
しかしまだ大丈夫(なはず)。今後、予約したものの購入せずにリリースされる予約が多数発生するはずです。また、9月になるとプレミアム株優運賃の販売開始が予定されています。それ以外にも機材変更やキャンセルなど、突如空席が発生する可能性もあります。
スーパーバリュープレミアム運賃を予約できなかった2019年のSFC修行僧向けに解説します!
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大幅に変わった2019年SFC修行僧のプレミアム運賃の購入システム
ANAでは、355日前の同日に販売する「普通系」の運賃と、半年ごとに一斉発売する「事前購入割引系」の運賃の2種類の体系があります。
「普通系」の運賃には、「普通運賃」のほかに、「往復運賃」「株主割引運賃」などがあります。特徴として、直前まで便の変更やキャンセルができる代わりに、料金が高いということです。こちらは、355日前から予約可能です。
それに対して、事前購入割引系の運賃は、「スーパーバリュー運賃」などがあります。事前に安価に購入できる反面、予約後には便変更ができず、高額なキャンセル料がかかってしまいます。運賃の中には、ANAのSFC修行に利用される「スーパーバリュープレミアム運賃28」も含まれます。
実は、スーパーバリュープレミアム運賃は、2018年10月27日分までは「プレミアム旅割28」という名称で販売されています。「プレミアム旅割28」は以前は運航日の2か月前の同日に発売されていました。したがって2019年1月7日の航空券ならば11月7日に販売開始。この時はダイヤモンドステイタスも一般会員もほぼ関係なく、同日に一斉に予約が開始されるという形でした。
ところが、現在販売されるスーパーバリュープレミアム運賃は年に2回、春と夏に販売が開始されます。しかもステイタスごとに順次販売。SFC修行をこれから行う一般会員は、ダイヤモンドステイタスやプラチナステイタスを所持している歴戦の修行僧たちの売れ残りチケットしか購入することができなくなってしまったのです。
具体的なスケジュールはこちらです。
2018年8月26日(日) | 9:00 | ダイヤモンド会員 |
2018年8月26日(日) | 11:00 | その他プレミアム会員 |
2018年8月26日(日) | 14:00 | anaカード会員 |
2018年8月27日(月) | 11:00 | amc会員 |
2018年8月28日(火) | 9:30 | その他のお客さん |
スーパーバリュープレミアム発売日8月26日(日)に何が起きのか?
実際の8月26日当日の様子をレポートします。
実は、8月26日は、ANAとともに、JALの事前購入割引系の運賃の発売日でもありました。
しかし大きな違いが生じました。
大混乱だったJAL
今回JALが販売したのは普通席と一部のクラスJ運賃。ANAのスーパーバリュープレミアム運賃に該当する「特便21」などは2か月前販売のため今回は販売されませんでした。
JALもステイタスごとに順次販売時間をずらしていましたが、JALは発売と同時に大変な混雑でサーバーダウン。結局普通に購入できるようになったのが一般会員の発売時間とほぼ同じ時間のころ。
JALのステイタス所持者は何時間もPCの前で予約を作業をせねばならず、しかも優遇されるはずなのに、優遇されずカンカンです。
ただし、これはある意味毎年の恒例。私自身もJGC修行の際に狙っていた運賃がサーバーダウンで購入できず地団駄を踏んだ思い出があります。
粛々と販売されたANA
一方で、ANAはダイヤモンドステイタスの販売開始後から混乱なく粛々とチケットが売られます。
「スーパーバリュープレミアム運賃28」で人気の羽田-沖縄や羽田-石垣島などは週末分があっという間に瞬殺。残った平日分もダイヤモンドステイタスの皆さんによってほぼ購入されてしまいました。その後のプラチナステイタス・SFC会員の販売時間で、わずかに残っていたスーパーバリュープレミアム運賃3や、伊丹-那覇便などの準人気路線も完売。14時の一般会員の販売時間には、美味しい運賃は食べつくされてしまい、残ったのは、PP単価があまりよくない地方路線のみ。
2019年のSFC修行予定僧たちは、為す術もなく途方に暮れてしまったのでした。
10月中は空席があるのに11月に空席がない不思議
皆口をそろえて言うのが、「例年あっという間に売れてしまうけど、今年は特にひどい」という声です。
というのも10月中だとプレミアム旅割28はほぼ満席ながらも所々で空席があります。プレミアム特割(現バリュー3プレミアム)に至っては、満席の便はほぼありません。
にもかかわらず、新運賃体系となる10月30日以降は、ほぼすべての便で満席です。スーパーバリュープレミアム運賃28では空席待ちすらできません。
バリュー3プレミアム運賃でさえ、ところどころに空席はみられるもののほぼ満席。
どうしてこんなに違いあるのでしょうか?
考えられるのは2点。
一つはお祭り騒ぎでとりあえず予約した人が多数いる、ということ。
そしてもう一つは、新たな運賃体系では供給座席数を大幅に絞っていること。
です。
悲報!?スーパーバリューP28運賃はたった1〜2席&バリュー3P運賃でもたった2席疑惑
お祭り騒ぎのとりあえず予約は、落ち着けば予約自体はリリースされるでしょうから大きな影響はありません。
深刻なのは、事前購入割引系の運賃での供給座席数を大幅に絞っている可能性です。しかもこの可能性が極めて大きいのです。
スーパーバリュープレミアム28の那覇便は調べられる限りすべて満席です。(8月27日12時現在)、そしてバリュー3の那覇便についてもほぼ満席で、1席か2席の空席がほんのわずかにある程度です。どんなに多くても3席以上の空席は出てきません。
どんなに不人気な日でも、深夜便でも那覇を早朝に出発する便でも、、、です。
さらにどんなに混雑している便でも予約後に座席予約をすると2席しか指定されていません。もちろん座席予約はもっと近づいてからという人もいると思いますが、それでも座席指定されているのは最大でも2席です。私が座席予約をしても3席分です。これはいかにも少ないように思えます。
仮説ですが、10月30日以降の事前購入系の割引運賃は人気の那覇路線では「バリュープレミアム3運賃が最大2席」「スーパーバリュープレミアム28運賃はたった1~2席」合計3~4席程度しか用意されていないことが今回の混雑の大きな原因として考えられます。
「少なすぎる!」と思ってしまう座席数ではあるものの、実際にJALでは、スーパーバリュープレミアム運賃に相当する特便21ファーストでは、たった1席しか用意していない便もあります。
これでは、予約どころか空席待ちにたどり着くことすらむつかしそうです。
今後のPクラス確保はキャンセルか株主優待運賃か増便(機材変更)か
しかしこればかりは真相はANAの中の人しか知らない話です。ここでいくら推察しても意味がありません。今後の方策を考えましょう。
まず、一斉予約はたいていの場合、大量のキャンセルが出ます。とりあえず先の予定はわからないので、取れる日のチケットだけ取っておくというやり方です。
そのため、キャンセルで放出された枠を購入する方法が1つあります。
次に9月3日から販売が開始される株主優待運賃でチケットを購入するという方法です。
ほかに増便や機材変更でプレミアムクラスの座席設定が増えた際に追加販売されるチケットを購入するという方法。最後に人気路線の羽田-那覇をあきらめ、それほど人気がない路線やプレミアムクラスではなく普通席で修行をするという方法です。
翌日27日(月)までに購入しなければ自動キャンセルが第一のチャンス
スーパーバリュープレミアム28運賃は、購入の期限が予約から2日以内です。
26日(日)に予約した人は27日(月)中に購入する必要があります。購入するまでは無料で予約の取り消しができますが、購入後は取り消し手数料や払い戻し手数料がかかります。
そのため、不確かな場合、予約したけど購入しないというケースが結構あるのです。
8月27日(月)24時(28日0時)以降に、購入されなかった航空券の予約が可能になるケースが結構あるんですよね。
なお、バリュープレミアム3は、購入期限が予約から3日以内なので28日(火)の24時までですね。
事前購入運賃だけどキャンセル料が安い期間も第二のチャンス
スーパーバリュープレミアム運賃は、事前購入なので払い戻しができないとされていますが、実は搭乗55日前までは手数料がかからず払い戻し手数料のみで取り消しが可能です。
払い戻し手数料は420円と安価なため、購入してから搭乗日の55日前までは払戻す人が結構多数出ます。そのため、購入後でも55日前までの期間も結構キャンセルが発生して放出される可能性が残っているんですよね。
機材の大型化や臨時便などでプレミアムクラスが増えることも!
キャンセル以外にも突然予約が可能となるケースがあります。それは、増便や機材変更です。まれに臨時便が発生したり、修学旅行生の受け入れのため大型の機材に変更されたりすることがあり、その場合前触れもなく突然、空席が発生して予約が可能となります。
これもタイミングによるんですよね。
突然のプレミアムクラスの開放?大量キャンセル?
8月27日に19時ころ、夕方の便を中心にスーパーバリュープレミアム運賃が予約できるようになりました。これがスーパーバリュープレミアム運賃の追加設定なのか、大量のキャンセルなのか詳細はわかりません。予告なく、突然プレミアムクラスが購入できるということで、ありがたいですが、毎日チェックすることが欠かせなさそうです。
9月のプレミアム株優運賃発売は絶対見逃すな?
最後に9月のプレミアム株優運賃への期待です。
9月3日(月)0:00からプレミアム株主優待運賃を含む、ANAの普通運賃系の一斉発売日を迎えます。本来は毎日355日後のチケットが一日ずつ販売されるのですが制度改正の過渡期なため、今回に限り普通運賃系のチケットが同時に発売されるのです。この一斉発売では、ステイタスにかかわらず一斉に発売されます。詳細はこちら
8月28日(火)0:00〜 | 10月28日〜11月2日搭乗分 |
9月3日(月)0:00〜 | 11月3日〜8月23日搭乗分まで |
9月3日(月)9:30〜 | 2019年8月24日分以降 |
そのため、2019修行僧はここで修行用の席を確保する絶好のチャンスです。
ただ一点心配なのが、株主優待運賃への座席制限の導入による影響です。
今回の発売分から、これまで混雑時に限っていた株主優待運賃の座席制限が、通常時にまで広がることが発表されています。
実際、JALでは、株主優待運賃のファーストクラスの販売座席数と、特便21ファーストは一体的に運用されていて、特便21ファーストで満席になった便は、株主優待運賃では利用できません。
従来、ANAでは、株主優待運賃の座席はプレミアム普通運賃と共有で、普通運賃で空席があれば、株優運賃が購入できました。
しかし、今後の発売分からはそれが制限されますとの発表が出ています。
例えば今年のお盆では、プレミアム運賃では大量に空席があったものの、株優運賃は、事前購入割引系の運賃と同じ枠だったため、売り切れという事象も発生していました。
もし今回の座席制限で株優運賃がお盆時期同様「スーパーバリュープレミアム運賃」と同じ枠を利用するように変更された場合、すでに売り切れており購入できないケースも考えられます。
その場合は落ち着いて4月以降の株主優待運賃を購入しましょう。26日発売のスーパーバリュープレミアム運賃は、3月30日(土)までの搭乗分です。今回発売される株主優待運賃は2019年8月23日までのため、4月から8月分はまだ手付かずのはず。
幸い株主優待運賃は年間を通してほぼ値段も変わらないため、4月以降でも修行コストは変化しません。だったらいっそ、7月とか8月とか絶好のシーズンに株主優待運賃で修行するというのも一つの手段です。考えてはいかがですか?
2019年のSFC修行は本当に厳しくなりそうだ
事前購入割引系の運賃の値上げ、座席供給数の減少、上級ステイタス優先、そしてそれに伴う競争率の激化。
2019年のSFC修行は、本当にいばらの道になりそうです。
ただ以外にもこうした制度変更のタイミングは、抜け穴が発生するチャンスでもあるんですよね。
意外なところで、おいしい路線を見つけたり、修行の楽しみを発見するのもいいですよね。
引き続き2019年のSFC修行について探求したいと思いますので、皆様どうぞ引き続きご覧ください。